2016/11/30 12:22
山口県下関市の森の奥で、夫婦ふたりで小さなミツバチたちと暮らしています。
ミツバチたちが花から集めた蜜を、自然のままに瓶に詰める。それが、わたしたち廣田養蜂場の“しごと”です。
今日は、そんな私たちのはちみつづくりの物語を、少しだけご紹介します。

私たち夫婦について──「みつばちと生きる」を選んだ理由

私たちの養蜂のはじまりは、先代・廣田 寿(ひさし)が1965年に創業したことから始まります。
山口県で初めて、イチゴハウスの受粉のために“レンタルミツバチ”を導入し、地域の農家さんと共に、作物づくりを支えてきました。
そして数十年が経ち、先代の高齢化をきっかけに、主人は会社員としての生活を離れ、脱サラして家業を継ぐ決意をしました。
「地域の役に立ちたい」「父の想いを未来につなぎたい」――
そんな想いから、夫婦で新しい養蜂の形を築き始めました。
私はもともと看護師として、人の“健康”を支える仕事をしていました。
今は、ミツバチたちと共に“自然の力で人を元気にする”仕事をしています。
はちみつを通して、人にも自然にもやさしい暮らしを届けること。
それが、私たちが“ミツバチと生きる”ことを選んだ理由です。
美味しさの秘密──“自然のまま”を守る勇気
はちみつは、採れたままでも十分においしい。
でも、それを“守ること”が一番むずかしいんです。
廣田養蜂場では、加熱を一切せず、採蜜後も30~31℃のはちみつ専用保管庫で一年中管理。
これは、みつばちたちが巣の中で守る温度と同じ。
この温度を保つことで、酵素も香りも、花の個性も生き続けます。
だからこそ、舌の上で“花が咲くような味わい”がするんです。
私たちが大切にしていること──“ミツバチに教わった生き方”

養蜂をしていると、自然がすべて教えてくれます。
雨が多い年は、花の蜜も少ない。
森が元気だと、ミツバチも元気になる。
だから私たちは、森を育てる活動にも力を入れています。
蜜源植物を植え、未来のミツバチたちの食卓を守る。
それが“森を守るはちみつ”の本当の意味です。
一匙のしあわせを、あなたの食卓へ
はちみつは、甘いだけの調味料ではありません。
家族の健康を支え、心をやさしくする“自然の贈り物”です。
ぜひ、朝のトーストにひとさじ。
紅茶に垂らして香りを楽しむのもおすすめです。
ひとくちで広がる花の香りと、自然の恵み。
「あぁ、また食べたいな」と思っていただけたら、
それが私たちにとって一番の幸せです。
廣田養蜂場からのメッセージ
自然を愛し、ミツバチと共に生きる夫婦が、
心を込めて作ったはちみつです。
どうぞ、わたしたちの森の物語を、
あなたの食卓でも味わってください。